ナイキ ストラクチャー26登場|“3サイロ体制”で明確になった安定系の本命モデル

ナイキがランニングシューズにおける新たなサイロ戦略を鮮明にする中、「エアズーム ストラクチャー 26(Nike Air Zoom Structure 26)」が2024年秋冬モデルとして登場しました。
「ボメロ=高クッショニング」、「ペガサス=オールラウンド」、「ストラクチャー=安定性重視」という3サイロをはっきりと打ち出す中で、ストラクチャー26は、ナイキの“安定系シューズ”の軸として磨きがかかっています。
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- runstagramer 編集長 / 三好拓也
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Contents|目次
2025年、ナイキの3サイロ戦略とは?
近年のナイキはランナーに合わせた3つの明確な選択肢を提示しています。

モデル | 特徴 | 想定ランナー |
---|---|---|
Vomero | ソフトで分厚いクッショニング | 長距離・回復走向け |
Pegasus | 軽快な汎用性 | 初心者〜中上級者まで |
Structure | 安定性・サポート性 | オーバープロネーション傾向のランナー/怪我リスク低減重視 |
この中でストラクチャーは、サポートが必要なランナーや、フォームが不安定になりがちなロングランでの安定性確保を担うポジションとなっていますね。
そんなストラクチャーの新作「26」は前作からどんなアップデートを遂げたのでしょうか?
ストラクチャー 25からの主なアップデート
Structure 25も好評を得ていましたが、26では以下の点が刷新されています
項目 | Structure 25 | Structure 26 |
---|---|---|
ミッドソール | Cushlonフォーム+Zoom Air | アップデートされたCushlon 3.0でより柔らかく反発性UP |
安定性構造 | ヒール~中足部のサポート重視 | ワイドでフラットな設計でより自然な安定性 |
アッパー | シンプルなエンジニアードメッシュ | ゾーンごとに強度を変えたメッシュ構造 |
重量 | やや重め(約320g/メンズ) | 軽量化(約300g) |
特に注目すべきは、安定性を確保しながら柔らかさも向上させた点です。過去の安定系シューズにありがちな「硬さ」や「重さ」を感じさせない、ナチュラルな履き心地を追求しています。
アッパーやソールの進化
ナイキの革新的なミッドフットサポートシステムを搭載し、内側のアーチから外側のかかとまで足全体を包み込むようにサポート。ReactXフォームのミッドソールが、柔らかすぎず反発力に富んだクッション性を実現し、着地から蹴り出しまでの動きをスムーズに導きます。硬い構造材を用いずに安定性を確保するアプローチは、足が内反・外反しやすいランナーにも最適です。
アッパーには新設計のメッシュ素材を使用し、履き口やシュータンのパッドを強化。これにより足にしっかりフィットしつつ、自然な動きにも追従します。アウトソールには耐摩耗性ラバーを配置し、衝撃の大きいゾーンでのトラクションと耐久性を確保。前足部の発泡ラバーも柔らかさと接地感を高めています。
ナイキスポーツ研究所(NSRL)の研究成果を活かし、快適性を損なうことなく高い安定性を実現。トップアスリートの声も反映されており、2022年全米1500m王者シンクレア・ジョンソンやオリンピック金メダリストのコール・ホッカーもその性能を高く評価しています。
実際の走行感:もっと“自然”で“柔らかい”
各種SNSやネットで拾える試走レビューでは以下のような声が多く挙がっていますね
- クッションがやわらかく、ペースの上下にも対応しやすい
- 足の内側がしっかりガイドされて、フォームが安定する
- 安定系にありがちな“強制的サポート感”がない=“自由な安定性”
つまり、「自然に走れるサポートシューズ」という位置づけが、まさにStructure 26の最大の進化点です。
ストラクチャー26はどんなランナーににおすすめ?
- オーバープロネーション傾向のあるランナー
- 長距離でフォームが崩れやすい中級者
- 怪我後のリスタートやリカバリー用途
- “ペガサスじゃ少し不安定”と感じていた人
まとめ:ストラクチャー=ナチュラルサポートの新基準
ナイキは、「ペガサス=スタンダード」「ボメロ=ソフトな快適性」「ストラクチャー=安定のスペシャリスト」として明快なサイロ戦略を提示しています。
その中でストラクチャー26は、押し付けがましくないサポートという洗練されたアプローチで、かつての重厚な安定系シューズとは一線を画してたいくつなシューズの脱却を測っていますね。
ストラクチャー 26は、ナイキのランニングシューズラインにおける「安定性担当」として、快適さとサポート性の理想的なバランスを体現。ペガサスの反発性、ボメロの最大級のクッション性と並び、ランナーの多様なニーズに応える一足です。
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