【実走レビュー】Adizero Japan 9|厚底に慣れた今だからこそ履く意味がある“原点回帰シューズ”

カーボンプレートや厚底シューズが当たり前になった今、ランナーの走り方や脚の使い方は大きく変わりました。反発に乗る走りは楽で速い一方で、「脚づくり」や「フォーム感覚」が鈍っていると感じているランナーも少なくありません。
そんな時代に登場したのが、アディダスの伝統モデル Adizero Japan 9。
薄底・軽量・ダイレクトな接地感という“原点”を色濃く残した一足です。
本記事では、20年以上ランニングを続けてきた runstagramer 編集長・三好のランナー視点で、
・厚底に慣れてしまったランナーの「練習用途」としての価値
・フルマラソンの「レースシューズ」として本当に使えるのか
・どんなランナーに向いているのか
を、実践的にレビューしていきます。
🔳 この記事を書いた人 🔳

- runstagramer 編集長 / 三好拓也
- 20年以上ランニングを楽しむ市民ランナー
- 公式Xアカウントでも情報配信中
Contents|目次
- 1 Adizero Japan 9 とは?
- 2 実走インプレッション|まず感じるのは「接地感のクリアさ」
- 3 厚底に慣れたランナーの「練習用途」としての価値
- 4 フルマラソンのレースシューズとして使えるのか?
- 5 厚底シューズとの“使い分け”が最もおすすめ
- 6 こんなランナーにおすすめ
- 7 総評|Japan 9 は“走りを鍛え直すための最高の一足”
- 8 よくある質問(FAQ)|Adizero Japan 9
- 8.1 Q1. Adizero Japan 9 はランニング初心者でも履けますか?
- 8.2 Q2. 厚底シューズに慣れていると違和感はありますか?
- 8.3 Q3. フルマラソンのレースシューズとして本当に使えますか?
- 8.4 Q4. どんな練習に一番向いていますか?
- 8.5 Q5. ジョグやロング走にも使えますか?
- 8.6 Q6. サイズ感は小さめですか?普段のサイズで大丈夫?
- 8.7 Q7. 足への負担や怪我リスクは高くなりますか?
- 8.8 Q8. Adizero Boston や Takumi Sen との違いは?
- 8.9 Q9. 雨の日や濡れた路面でも滑りにくいですか?
- 8.10 Q10. シューズの寿命はどのくらいですか?
- 8.11 Q11. 厚底カーボンシューズと併用するメリットは?
- 8.12 Q12. どんなランナーには向いていませんか?
Adizero Japan 9 とは?
Adizero Japan は、かつて日本の市民ランナーからエリートランナーまで幅広く愛されてきた“薄底スピードモデル”の系譜です。Japan 9 はその最新世代にあたり、軽量性・接地感・反発のバランスを現代的にアップデートしています。
主な特徴は以下の通りです。
・軽量で取り回しの良い薄底設計
・ミッドソールに Lightstrike Pro を採用し、薄底ながら高反発
・プレート非搭載で自然な足運び
・グリップ力の高い Continental ラバー
・スピード練習にもレースにも使える設計
厚底・カーボン全盛の今では、むしろ“異端”とも言える存在ですが、そこにこそ Japan 9 の価値があります。
実走インプレッション|まず感じるのは「接地感のクリアさ」
実際に走って最初に感じるのは、とにかく接地感が明確なこと。
路面の情報がダイレクトに足裏に伝わり、「今どこで接地しているか」「どこで蹴っているか」が非常に分かりやすいです。
厚底シューズだと、
・接地位置が曖昧になる
・フォームのズレをシューズが吸収してしまう
・脚の反発に頼った走りになりがち
という側面がありますが、Japan 9 は誤魔化しが効きません。
良くも悪くも“自分の走りがそのまま出る”シューズです。
一方で、ミッドソールには Lightstrike Pro が使われているため、薄底にありがちな「硬さ」や「突き上げ感」はかなり抑えられています。スピードを上げた時の反発感も十分で、単なるトレーニングシューズでは終わらない完成度を感じます。
厚底に慣れたランナーの「練習用途」としての価値
フォーム矯正・接地感覚のリセットに最適
厚底シューズばかり履いていると、
・ストライドが大きくなりすぎる
・接地が雑になる
・足首・ふくらはぎの感覚が鈍る
といった変化が起きやすくなります。
Japan 9 を履くと、自然とピッチが整い、ミッドフット〜フォアフットでの接地を意識しやすくなります。フォームのズレもすぐに体感できるため、「走りのチューニング」に非常に向いています。
週1〜2回、意図的に薄底で走ることで、厚底シューズに戻ったときの安定感や効率性が明確に向上します。
ペース走・ビルドアップ走との相性
Japan 9 はスピード域に入った時に本領を発揮します。
・キロ4:30〜3:30あたりの巡航ペース
・テンポ走
・ビルドアップ走
・短めのインターバル
では、軽さと反発のバランスが非常に心地よく、脚運びが自然に速くなります。
「プレートの反発に頼らず、自分の脚でスピードを作る」感覚を養える点は、厚底全盛時代において大きな価値があります。
フルマラソンのレースシューズとして使えるのか?
結論から言えば、**条件次第では十分に“アリ”**です。
向いているランナー
・体重が軽め〜標準
・接地が安定している
・脚づくりができている
・サブ3.5〜サブ3レベル
・薄底に慣れている、もしくは違和感が少ない
こうしたランナーであれば、Japan 9 をフルマラソンで使うことは現実的です。
実際、厚底が主流になる以前は、Japan 系モデルでフルマラソンを走っていたランナーも非常に多く、脚力があれば十分戦える設計です。
注意点・リスク
一方で注意すべき点もあります。
・後半の脚へのダメージは厚底より大きい
・脚力が不足していると失速しやすい
・フォームが崩れるとダイレクトに負担が出る
特に30km以降の筋疲労耐性は、厚底シューズに比べてシビアです。
フルマラソンで使用する場合は、事前にロング走や30km走で十分にテストしておくことが必須です。
厚底シューズとの“使い分け”が最もおすすめ
Japan 9 の真価は、厚底シューズと併用したときに最大化されます。
例)
・ジョグ・リカバリー:クッション系シューズ
・ペース走・刺激入れ:Japan 9
・レース本番:厚底カーボン or 状況により Japan 9
こうしたローテーションを組むことで、
・脚づくり
・フォーム安定
・怪我予防
・スピード耐性
すべてをバランス良く伸ばすことができます。
こんなランナーにおすすめ
・厚底に頼りすぎている感覚がある
・走りの基礎を見直したい
・スピード練習用の軽量シューズが欲しい
・薄底レースシューズに挑戦してみたい
・アディダスらしいダイレクトな走感が好き
逆に、クッション性最優先のランナーや、脚づくりがまだ十分でない初心者ランナーには、いきなりの導入はおすすめしません。
総評|Japan 9 は“走りを鍛え直すための最高の一足”
Adizero Japan 9 は、単なる懐古的な薄底シューズではありません。
現代の素材と設計によって、薄底でありながら高反発・高完成度を実現した、非常に“戦える”モデルです。
厚底に慣れた今だからこそ、あえて Japan 9 を履くことで、
・自分の走りの癖が見える
・脚の使い方が研ぎ澄まされる
・レースシューズのパフォーマンスも底上げされる
そんな価値を実感できるはずです。
「楽に速く」だけでなく、「強く走る」ための一足。
Japan 9 は、ランナーの引き出しを確実に増やしてくれるシューズだと感じています。
こんなランナーにおすすめ!
・スピード練習用のセカンドシューズを探している方
・薄底の接地感でフォームを磨きたいランナー
・5km〜10kmレースに挑戦している方
・厚底だけに頼らず走力そのものを高めたいランナー

よくある質問(FAQ)|Adizero Japan 9
Q1. Adizero Japan 9 はランニング初心者でも履けますか?
初心者でも履くこと自体は可能ですが、クッション性は控えめで接地感がダイレクトなため、いきなりのメインシューズとしてはおすすめしません。まずはクッション性の高いジョグシューズで走力と脚づくりを行い、スピード練習用・フォーム確認用として Japan 9 を取り入れるのが理想的です。
Q2. 厚底シューズに慣れていると違和感はありますか?
最初は接地の硬さや路面の情報量に驚く方が多いです。ただし数回走ると足裏感覚が戻り、フォームの安定感や蹴り出しの感覚が明確になります。厚底に頼りすぎているランナーほど、走りのリセット効果を実感しやすいシューズです。
Q3. フルマラソンのレースシューズとして本当に使えますか?
脚力と走力があるランナーであれば十分可能です。特に体重が軽めで接地が安定しているランナー、サブ3.5〜サブ3クラスのランナーには現実的な選択肢になります。ただし後半の脚ダメージは厚底より大きいため、30km走などで事前テストすることを強くおすすめします。
Q4. どんな練習に一番向いていますか?
ペース走、テンポ走、ビルドアップ走、短めのインターバルなど「ある程度スピードを出す練習」と非常に相性が良いです。フォームチェックや接地感覚の確認にも最適で、厚底シューズの補完役として活躍します。
Q5. ジョグやロング走にも使えますか?
使えなくはありませんが、クッション性は控えめなため、疲労が溜まりやすくなります。日常ジョグやロング走ではクッション性の高いシューズを使い、Japan 9 はポイント練習用に使い分けるのがおすすめです。
Q6. サイズ感は小さめですか?普段のサイズで大丈夫?
アディダスは全体的にややタイトな作りです。普段履きと同じサイズで問題ない方も多いですが、幅広・甲高の方は0.5cmアップを検討すると安心です。つま先に1cm程度の余裕があるか必ず試着で確認しましょう。
Q7. 足への負担や怪我リスクは高くなりますか?
厚底よりも衝撃吸収は少ないため、ふくらはぎ・アキレス腱・足底への負担は増えやすくなります。最初は短距離・短時間から導入し、徐々に使用頻度を増やすことでリスクを抑えられます。
Q8. Adizero Boston や Takumi Sen との違いは?
Boston はクッションと反発のバランス型で、練習からレースまで万能。Takumi Sen はより薄底・超軽量でスピード特化。Japan 9 はその中間で、ダイレクト感を残しつつ反発も確保した“脚づくりとスピード両立モデル”という位置付けです。
Q9. 雨の日や濡れた路面でも滑りにくいですか?
アウトソールに Continental ラバーを採用しているため、濡れた路面でも高いグリップ性能を発揮します。雨天のポイント練習やレースでも安心感があります。
Q10. シューズの寿命はどのくらいですか?
使用環境や走り方にもよりますが、目安は400〜600km程度です。反発が弱くなった、アウトソールが摩耗した、接地感が鈍くなったと感じたら買い替えのサインです。
Q11. 厚底カーボンシューズと併用するメリットは?
Japan 9 でフォーム・脚力・接地感覚を鍛え、レース本番では厚底カーボンの推進力を最大化できます。ローテーションすることで怪我予防・走力向上・レースパフォーマンス向上につながります。
Q12. どんなランナーには向いていませんか?
クッション性を最優先したいランナー、ランニングを始めたばかりの初心者、脚のトラブルを抱えている方には不向きです。その場合はまずクッション系シューズからの導入がおすすめです。














