Garmin Forerunner 265と570の違いは?迷っているランナー向けに徹底比較

Garminのランニングウォッチを調べていると、必ず候補に上がってくるのが Forerunner 265 と Forerunner 570。
どちらもフルマラソンまでしっかり使える本格モデルですが、
- 「265で十分なのか?」
- 「せっかくなら570にしておいた方がいいのか?」
ここで迷っている人はかなり多いはずです。
この記事ではランナー目線で、Garmin265と570の違い を整理しつつ、
- スペック・機能の違い
- 向いているランナー像
- 「今買うならどっち?」の判断軸
🔳 この記事を書いた人 🔳

- runstagramer 編集長 / 三好拓也
- 20年以上ランニングを楽しむ市民ランナー
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Contents|目次
Forerunner 265と570はどんな位置づけのモデル?
Forerunner 265:ランナー向け“鉄板ミドルレンジ”

- 2023年3月発売
- ミドルレンジ(200番台)の中心モデル
- AMOLEDディスプレイ搭載
- デュアルバンドGPS、ランニングパワー、トレーニングレディネスなど、
ランニング機能はほぼ「全部入り」 - 価格は62,800円前後
- 46mmの「265」と、コンパクトな「265S(41.7mm)」の2サイズ展開
一言でいうと、ランニングだけ見るならコスパ最強クラス。
サブ4〜サブ3クラスのランナーでも不足を感じにくいスペックです。
Forerunner 570:265の“ランニング特化版+スマート強化”
- 2025年6月発売
- ミドルハイレンジ(500番台)として新登場
- 265と同じくAMOLED&デュアルバンドGPS
- 第5世代光学心拍計、マイク&スピーカー(通話/音声操作)などを搭載
- 価格は89,800円前後
- 47mmと42mmの2サイズ展開
ランニング機能は265とかなり共通しつつ、
- 心拍まわりの精度アップ
- コンディション把握の情報量アップ
- 音声まわり(通話・音声コマンド)の追加
といった形で「より攻めたトレーニング」と「スマートウォッチ性」が強化されたモデルです。
ランナー目線で押さえたいスペックの違い
基本スペック比較(ランニングに効くポイントだけ)
※数値はスタンダードサイズ(265 / 570 47mm)を基準にしています。
| 項目 | Forerunner 265 | Forerunner 570 |
|---|---|---|
| 価格(参考) | 約 62,800円 | 約 89,800円 |
| サイズ | 46.1 x 46.1 x 12.9 mm | 47 x 47 x 12.9 mm |
| 重量 | 47 g | 50 g |
| ディスプレイ | 1.3インチ AMOLED | 1.4インチ AMOLED |
| 解像度 | 416 x 416 | 454 x 454 |
| ベゼル素材 | 繊維強化ポリマー | アルミニウム |
| 防水 | 5 ATM | 5 ATM |
| GNSS | GPS / GLONASS / みちびき / Galileo | 上記+BeiDou |
| マルチバンド | 対応 | 対応 |
| バッテリー(スマートウォッチ) | 最大 13日間 | 最大 11日間 |
| バッテリー(GPS) | 最大 20時間 | 最大 18時間 |
| 音楽保存 | 対応 | 対応 |
| Suica / Garmin Pay | 対応 | 対応 |
| 通話機能 | なし | あり(マイク & スピーカー) |
ポイントをまとめますね。定量的なスペックでは265が圧倒的に良さそうですが、570は定性感や最新モデルであることを考えると侮れないモデルです。
- 価格差:約 3万円 → コスパは265が圧倒的
- 画面:570の方が一回り大きく、情報量&見やすさアップ
- ベゼル:570はアルミで“見た目の質感”が高い
- バッテリー:純粋な持ちだけなら265のほうが優秀
- 通話&音声操作:570のみ
健康管理・コンディション管理機能の違い
ランニングのパフォーマンスは、
「走るとき」だけでなく「走っていない時間(睡眠・回復)」も大切。
ここが265と570でじわっと差がつく部分です。
共通しているヘルス機能
- 心拍数・安静時心拍数
- 血中酸素(SpO₂)
- 呼吸数
- 睡眠モニタリング&睡眠スコア
- ストレスレベル
- Body Battery(体力残量のような指標)
- フィットネス年齢
- 女性の健康トラッキング など
どちらも「日常のコンディション管理」はかなり充実しています。
265でも日々の状態を把握するには十分です。
570で“盛られた”ポイント
1. 光学式心拍計「第5世代」採用
- 265:第4世代センサー
- 570:第5世代センサー
違いが出やすいのはこんなシーンです。
- インターバルで心拍がガンガン上下する
- 坂道ダッシュやトレイルで急に負荷が上がる
- リカバリー jog の「本当にゆるい」強度を見極めたい
高強度トレーニングを多くやる人ほど、570の恩恵は大きいです。
逆に、ゆったりペース主体であれば265でもほぼ問題ありません。
2. スマート起床アラーム(570のみ)
- 設定した起床時間の30分前〜起床時間のあいだで、
「眠りが浅いタイミング」で起こしてくれる機能。
朝ラン派にはかなり嬉しい機能で、
- 目覚めダルすぎて朝ランをサボる…
- 二度寝して時間ギリギリ…
といった「メンタル的な失敗」を減らしてくれます。
朝ランを習慣化したい人には、地味だけど効くアップデートです。
3. 皮膚温度トラッキング(570のみ)
- 夜間の皮膚温度の変化を記録
- 体調の変化やホルモンバランスの変化のヒントに
とくに女性ランナーや、コンディション管理にこだわりたい人には便利。
「なんか今日は心拍高いな?」という日と、温度変化の相関を見るなど、
数値から“なんとなく不調”の原因を探りやすくなります。
ランニング&トレーニング機能の違い
結論からいうと、ランニングに関する「できること自体」はかなり共通しています。
共通している主なランニング機能
- 距離・ペース・タイムの基本計測
- 自動ラップ、自動ポーズ
- インターバルトレーニング
- ラン/ウォーク/静止時間の検出
- VO2max(ラン・トレイルラン)
- ランニングパワー
- ランニングダイナミクス(上下動、接地時間など)
- トレーニングステータス/負荷/効果
- トレーニングレディネス
- リカバリータイム
- レース予想タイム
- PacePro(コース別ペース戦略)
- トレイルラン自動クライム
- レースウィジェット …など
サブ4〜サブ3を狙うロードランナーなら、どちらを選んでも十分以上です。
570で追加された“ランナー向け +α”
1. イブニングレポート(570のみ)
- 265:モーニングレポートのみ
- 570:モーニング+イブニングレポート
イブニングレポートでは、
- その日のトレーニング状況
- 疲労レベル
- 翌日に向けた睡眠の目安 など
を就寝前に教えてくれます。
朝:モーニングレポートで「今日どう走るか」
夜:イブニングレポートで「今日はどう回復するか」
という流れを作れるので、年間を通してのトレーニングマネジメントには570が一枚上手です。
2. 暑熱・高度への適応(570のみ)
- 気温が高い(22℃以上)
- 標高が高い(800m以上)
といった環境で、どれくらい身体が慣れてきているかを数値化して表示。
さらに、その状態を踏まえてVO2maxやトレーニングステータスも補正してくれます。
- 夏のフルマラソンシーズンに向けた暑熱順化
- 高地合宿や山岳レース・トレイル
をするランナーにとっては、かなり実用的な情報になります。
3. 休息タイマー&自動休息(570のみ)
ウルトラマラソンやロング走で、
- エイドステーションで休んでいた時間
- コンビニ休憩などの「本当に止まっていた時間」
を明確に分けて記録できる機能です。
- 実際に走っていた時間
- 休んでいた時間
を分けて振り返れるので、ウルトラやロングトレイルに挑む人には嬉しい機能です。
4. マイク&スピーカーによる音声操作(570のみ)
- Bluetooth通話
- スマホの音声アシスタント操作
- オフライン音声コマンド(スマホが近くになくても一部操作可)
たとえばラン中に、
- 「ラップを切る」
- 「一時停止」
- 「音楽の操作」
などをボタンに触らず音声で操作しやすくなるので、
インターバルの合間や寒い日のグローブ着用時などに便利です。
ランナー別|265か570か、どっちを選ぶべき?
こんな人には Forerunner 265 をおすすめ
- 予算を抑えつつ、ちゃんとしたランニングウォッチが欲しい
- 主戦場はロードのハーフ〜フルマラソン
- 時々トレイルやロング走もするが、ウルトラは年に1〜2回程度
- 日常のヘルスケアも知りたいが、「超ストイック」までは求めない
- 最新機能よりも、バッテリー持ちとコスパ重視
👉 「ランニング用としての完成度 × 価格」のバランスは今でも265が最強クラスです。
サブ4〜サブ3あたりの目標であれば、265で困る場面はほぼありません。
こんな人には Forerunner 570 をおすすめ
- 高強度インターバルや峠走など、かなり攻めたトレーニングをしている
- 心拍データやコンディション指標を、かなり細かく見てトレーニングを組みたい
- 夏場の暑熱順化や高地トレーニングも視野に入れている
- 朝ラン・夜ランのリズムを、睡眠も含めてガチで整えたい
- 通話機能や音声操作も「どうせなら使いたい」
- 多少高くても、“できることが多いほう”が性格に合っている
👉 一言でいうと、「データとコンディション管理の沼まで行きたい人」は570が楽しいです。
「そこまで細かく見ないよ」という人には、オーバースペック寄りかもしれません。
よくある質問(FAQ)|Garmin265 570 違い
Q1. ランニング・マラソンだけなら、265と570どっちがいい?
ほとんどのランナーには265で十分です。
- ランニング機能の“できること”自体はほぼ同じ
- サブ4〜サブ3レベルでも不満が出にくい
- 価格差 約3万円で、シューズや遠征費に回したほうが合理的なケースも多いです
ただし、
- 心拍精度に強くこだわる
- 暑熱・高地順化まで管理したい
- 朝夜のレポートでトレーニングを細かくマネジメントしたい
という人は570を選ぶ価値があります。
Q2. サブ3を目指すなら、どちらが有利?
どちらでも到達可能ですが、「データオタク寄り」なら570が楽しいです。
- トレーニング内容を細かく調整しながら詰めていく → 570の追加機能(第5世代心拍、暑熱・高度適応、イブニングレポート)が活きる
- 「基本的な指標(VO2max、トレーニング負荷、ランニングパワー)が見られればOK」
→ 265で十分
Q3. バッテリーの違いは実際どのくらい気になる?
スペック上は265のほうがやや優位です。
- スマートウォッチモード:13日(265) vs 11日(570)
- GPSモード:20時間(265) vs 18時間(570)
フルマラソンまでならどちらも問題なし。
ウルトラでも時間帯によっては少し工夫すれば対応可能です。
「充電頻度を少しでも減らしたい」「とりあえず長く持つほうが精神的に楽」
というなら、265に軍配が上がります。
Q4. 265を持っているけど、570に買い替える価値はある?
買い替えを検討してもよさそうなのは、例えばこんなケースです。
- インターバル・峠走など高強度トレーニングの比重が増え、
手首心拍の精度に不満を感じている - 夏場の暑熱順化や高地トレーニングの効果を、数値で把握したい
- 朝夜のレポートやスマート起床アラームも使いながら「1日のリズム」ごと最適化したい
- 通話機能・音声操作も日常的に使いそう
逆に、
- ロード中心のフルマラソンまで
- 265の心拍精度にそこまで不満はない
- 日々の管理も「モーニングレポート+Body Batteryくらいで十分」
という人は、265のまま使い倒した方が賢いと思います。
Q5. 手首が細い場合、265Sと570 42mmはどちらが良い?
どちらも「コンパクトモデル」として優秀ですが、
- 軽さ最優先 → 265S(39g)
- ベゼルの質感や最新センサー、追加機能を重視 → 570 42mm
という選び方がおすすめです。
「ランニング中の軽さ」を最重視するなら、やはり265Sが有利です。
まとめ|迷ったら「265」、こだわるなら「570」
- コスパ・バッテリー・必要十分なランニング機能
→ Forerunner 265 / 265S - 精度・データ・コンディション管理・音声機能まで全部欲しい
→ Forerunner 570
どちらを選んでも、ランニングの記録・分析・習慣化には十分な相棒になります。
あとは、
「自分はどこまでデータと機能を使い倒したいか?」
をイメージして選んでみてください。
もし、あなたのランニングスタイル(距離・目標タイム・トレーニング頻度)を書いてくれれば、
265と570のどちらが合いそうか、もっと具体的に一緒に整理しますよ。











