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2025-10-19

【徹底レビュー】ASICS Magic Speed 4|“コスパ最強!練習で使えるカーボン”の完成度がさらに上がった理由

テンポ走の日は自然に1~2秒/km速くなる」―Magic Speed 4(以下、MS4)を履いたランナーが口をそろえて言う実感です。前作から何が進化し、他社の“トレーニング兼レース”系モデルとどこが違うのか。現役ランナーの支持理由まで一気に解説します。

🔳 この記事を書いた人 🔳

  • runstagramer 編集長 / 三好拓也
  • 20年以上ランニングを楽しむ市民ランナー
  • 公式Xアカウントでも情報配信中

一言でいうと:レース寄りの推進力 × デイリーに使える安定感

  • フルレングスプレートの推進力を、扱いやすい反発量に最適化
  • FF BLAST+ ECO中心の“ハリのある柔らかさ”で脚当たりはマイルド
  • 接地の安定が増し、閾値走~ペース走の再現性が高い

主要スペック(編集部実測・所感まとめ)

  • 用途:テンポ走、ビルドアップ、ロング走の後半、タイムトライアル、セカンドレース用
  • プレート:フルレングス(カーボン系)
  • ミッドソール:FF BLAST+ ECOベース(前作より反発域がフラット)
  • ドロップ:おおよそ7–8mm帯(体感は“やや前傾を作りやすい”)
  • 重量:前作比で同等~微軽量(サイズにより誤差)
  • アッパー:通気・ホールドの両立を高めたエンジニアードメッシュ
  • ライド感:硬すぎず、沈み込みすぎない“弾む直進性”

※公式値はモデル・サイズで異なるため購入時は要確認。

何が進化した?(Magic Speed 3 → 4)

  1. 反発の“使いやすさ”
    前作は「踏み込みが浅いと反発に届きにくい」声もありました。MS4はミッドソール配合とプレートのしなり出方が見直され、接地が多少ばらついても前に転がる。テンポ走でペースが整いやすいのはこのため。
  2. 安定性の底上げ
    接地面の設計とミッドソールの横方向の“倒れにくさ”が改善。疲れてフォームが甘くなっても重心が逃げにくく、ストライドを保ちやすい体感に。
  3. アッパーの快適性
    踵と甲の“面で支える”ホールド感が向上。シューレースもテンション管理がしやすく、締めすぎ問題や甲の圧迫が出にくい。夏場の通気も合格点。

履き心地・走行感の実像

  • 接地:やや前寄り~ミッド接地で転がしやすい
  • 反発:ガツンではなく「スッ」と進むタイプ。閾値走ペースの維持がラク
  • クッション:硬派すぎず、柔らかすぎず。脚に“のしかからない”軽快さ
  • 安定:横ブレが少なく、スイートスポットが広い
  • 静粛性:接地音は比較的おとなしい(路面とペースで変動)

どんな練習で真価を発揮?

  • 閾値走(Tペース):20~40分の一定ペースで持ち味が出る
  • テンポ走・マラソンペース走:1kmあたりのブレが小さい
  • ロング走の後半:脚が重くなってもフォーム維持をアシスト
  • 5~15kmのTT:レースシューズほどピーキーでなく扱いやすい

フルの本番を“厚底トップレーサー”に任せるランナーが、ポイント練習の80%をMS4で回す、という使い分けがとても相性良いです。

他メーカーの競合とどう違う?

Nike Zoom Fly 6

  • 強み:ナイキらしい推進感、ブランドの使い回しやすさ
  • 違い:Zoom Flyは反発の“山”がはっきり。MS4は反発がフラットで刻みやすい。安定もMS4が上。

adidas Adizero Boston 13(グラスファイバー・練習寄り)

  • 強み:耐久・グリップ、万能感
  • 違い:Bostonは“練習万能シューズ”。MS4は練習~セカンドレースまで狙える“もう一段上の推進力”。

Saucony Endorphin Speed 4(ナイロンプレート)

  • 強み:スムーズなSpeedRoll、軽快な弾み
  • 違い:Speed 4は“軽い弾み”。MS4はもう少し低回転域でも転がる印象で、閾値走の安定が高い。

PUMA Deviate Nitro 3

  • 強み:柔らかめのクッションで入り口が広い
  • 違い:Deviateはマイルド反発。MS4はペースを上げたときの直進性と安定が際立つ。

要するにMS4は、「練習で使い倒せて、そのまま地方レースや記録会にも出られる」位置づけ。ピーキーなトップレーサーとデイリートレーナーの“ど真ん中”より、ややレース側に寄せたチューニングです。

支持される理由(現役ランナー視点)

  • ペースコントロールがしやすい:同じ感覚で刻むと同じ数字が並ぶ
  • 翌日に疲労が残りにくい:硬さで殴らない反発特性
  • ローテで組みやすい:厚底レーサー(本番)/MS4(ポイント)/クッション厚め(ジョグ)
  • 耐久性が悪くない:練習用としてコスパが成立

サイズ・フィットの目安

  • 足長は「いつものアシックス基準」で選びやすい
  • 甲高・幅広は、シューレースのテンションである程度吸収可能
  • 迷ったら“ハーフ上げ”より“通常サイズ”から。踵ロックが効く

想定ターゲット

  • サブ4~サブ3.5のメイン練習用、サブ3前後のポイント練習用
  • 初カーボンの“入口”ではなく、「練習でカーボンを回したい」二足目以降に最適
  • レースは厚底トップ、練習は“似た感触で安定”を求める層

ローテーション例(失敗しない組み合わせ)

  • レース:METASPEED SKY/EDGE、Vaporfly/Alphafly、Adios Pro
  • ポイント練習:Magic Speed 4
  • ジョグ・回復:GEL-NIMBUS / NOVABLAST / Clifton / 1080

気になりうる点(正直レビュー)

  • 超ソフト志向には硬く感じる場合あり
  • 極端なフォアフットで“跳ねたい”ランナーにはトップレーサーほどの爆発感は出ない
  • 路面が荒いとアウトソールの消耗はそれなりに出る(ローテで緩和)

結論:ポイント練習の“打率”を上げる一足

Magic Speed 4は、前作の良さ(練習で使える推進力)を保ったまま、安定と使いやすさを増量。閾値走・テンポ走・Mペース走の再現性が高く、狙ったペースに“気持ちよくハマる”のが最大の美点です。
トップレーサーを買い替える前に、まずはMS4で練習の質と継続性を底上げする――そんな賢い選択ができる完成度に仕上がっています。

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よくある質問(FAQ)

Q. 初カーボンに向いていますか?
A. 「毎週ポイントを回す」前提ならおすすめ。完全な入門にはナイロン/TPUプレート系(Endorphin Speed、Propelなど)も検討価値あり。

Q. フルマラソン本番で使えますか?
A. サブ3.5~サブ4付近なら十分“現実解”。サブ3前後で自己ベスト狙いなら、より反発の大きいトップレーサーが本命。

Q. 普段のジョグにも使えますか?
A. 可能ですが、反発とプレートの特性が活きにくいので非効率。ジョグはクッション厚めのデイリートレーナーに任せると寿命面でも◎。

Q. 耐久性は?
A. 練習用として標準的~良好。アウトソールの摩耗は路面と走り方に依存。ローテーション運用がベター。

Q. サイズ選びのコツは?
A. アシックス基準でいつものサイズが目安。甲高・幅広はシューレースのテンション調整で対応しやすい設計です。

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