toggle
2018-08-31

現役ランナーが10冊厳選するランニング・マラソン関連本や小説をご紹介

現役ランナーが10冊厳選するランニング・マラソン関連本や小説をご紹介

走ることは、何もランニングシューズを履いて汗かきながら駆け抜けることだけではないですね。落ち着くカフェやソファで、大好きなコーヒーを味わいながら目で楽しむ、読んで楽しむ。そんなランニングの楽しみ方があっても良いじゃないでしょうか。我々ランナーは走っているときは当然、走っていないときも寝てるときもランナーです。理論や概念、もしくはストーリーによって、実際走ることへのモチベーションや改善などの恩恵は多分にあるますね。では、一体何を読むべきか。”走る”ということを共通点に名著を10選お届けします。小説から有名エッセイ、そして科学的解説書からムック本まで。

1. 走ることについて語るときに僕の語ること|村上春樹(ランニングエッセイ)

世界で最も有名な日本人ランナーは、もしかしたら彼かもしれない。説明不要の小説家、村上春樹は筋金入りのランナーだ。ランナーが誰しもが味わう喜び、苦悩や苦痛、そして心の葛藤と走ることでしか得られない世界観を、彼ならではの絶妙な言い回しで淡々と語り続けるエッセイ集。たとえば、一説だけ引用しよう。
与えられた個々人の限界の中で、少しでも有効に自分を燃焼させていくこと、それがランニングというものの本質だし、それはまた生きることの(そして僕にとってはまた書くことの)メタファーでもあるのだ。
村上春樹は海外でも人気なのはご存知の通りだが、海外のランナーにも大きく影響を与えている。そんなグローバルに魅力を発信する彼の紡ぎ出す言葉から、ランニングの本質、マラソンの意味、ランナーとしての自分と向き合ってみてはどうだろうか。

走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)

2. 風が強く吹いている|三浦しをん(マラソン/駅伝小説)

映画化もされた三浦しをんの箱根駅伝を舞台にしたヒット小説。主人公の灰二(ハイジ)と走(カケル)をはじめ、とにかくメンバーが全員個性的で愛らしくて大声出して応援したくなる感動作。哲学のごとく走ることと向き合い、一方で箱根駅伝出場というひとつの目標を目指して仲間と助け合う青春ストーリーを読んだら、思わず走り出さずにはいられない。
清瀬はしばらく黙っていたが、やがて淡々と、そこに質問事項が書いてあるかのように、コップを明かりにかざして反問した。 「走、走るの好きか?」 はじめて会った夜にも聞かれたことだ。走は言葉に詰まった。「俺は知りたいんだ。走るってどういうことなのか」

風が強く吹いている (新潮文庫)

3. BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族”(トレイルラン)

長距離を走ることに驚異的な能力を持つタラウマラ族との出会い、ウルトラ系レースへの参戦などのリアルでダイナミックなストーリーと、平行して展開する”人類がいかに走ることに最適化するように進化してきたか”という観点を科学的に紐解いていくストーリーが交錯する名著。ランナー界隈で大変話題となった書籍で今も様々な層のランナーに影響を与え続けていますね。一度読んだことがある人でも、ついつい読み返したくなる一冊。ダイエットや健康管理からランニングを初めて、ハーフマラソンに出てフルマラソンに出て、さぁ次はトレイルランかな?というランナーのあるあるステップアップの中の節目で大活躍するのがこの魅力的で時に難解なリアルストーリーです。

BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族”

4. 社員をサーフィンに行かせよう―――パタゴニア経営のすべて(ビジネス書)

大人気ブランドのパタゴニア創業者イヴォンが綴った大ベストセラー。タイトルにある通り、パタゴニア社では社員がいつでも行きたい時にサーフィンに行けるように権限移譲や創意工夫を凝らしているという驚異的な内容。そのユニークな経営手法も興味深いが、本当に心を打つのがパタゴニアのプロダクト哲学。クライマーのため、ランナーのため、そして環境のため。私利私欲ではなくそれらのために高品質で本当に必要なものだけを創り続ける彼らの姿勢に、今後の時代を生き抜く、いや走り抜くヒントが隠されている。

社員をサーフィンに行かせよう―――パタゴニア経営のすべて

5. SHOE DOG(シュードッグ)|フィル・ナイト(ナイキ好きランナー向けビジネス書)

みんな大好き「ナイキ(NIKE)」の創業者フィル・ナイトの自伝。ジェットコースターのようなその人生/ビジネスストリーも読みどころだが、意外と知られていないのが彼自身がランナーで、創業のキッカケは「より良いランニングシューズ仕入れて販売すること」だった。ビジネスで思い悩み、追い詰められた時にランニングをすることによって気持ちが救われていく彼のリアルストーリーに共感するランナーは私だけではないはずだ。ナイキが好きでなくても、創業者のランニングに対する情熱、ランナーに対する尊敬の念、そんなリアルストーリーを存分に味わってみてはどうだろう。

SHOE DOG(シュードッグ)

6. 脳を鍛える茂木式マインドフルネス|茂木 健一郎(ランニングと脳)

心や身体に平穏を与えるとして近年ブームになっている”マインドフルネス”。脳科学で有名な茂木さんが紹介するマインドフルネスの方法の中で、ランニングとの組み合わせも紹介されていて必読な内容。そもそも茂木さんは数十年ランニングを楽しむランナーで、脳科学の理論だけでなくランナーとしての日々の実践の中でランニングがいかに脳や身体に良いかを解説してくれている。
一番伝えたいのは、ランニングは仕事の生産性を上げたり、人生を豊かにするライフハックだということ。たとえ近所のコンビニまでだろうと、走った方が走らないより健康や脳への効果が望めます

脳を鍛える茂木式マインドフルネス

7. GO WILD 野生の体を取り戻せ! 科学が教えるトレイルラン、低炭水化物食、マインドフルネス(ランニング啓蒙書)

もともと野生だった人類はいつしか人工物に囲まれ、人工物を食べるようになった。それも人類の数千年の歴史の中でほんのここ数百年の話。そういう広い視野から見下ろせば、今の我々の生活がいかに人類にとって良いものなのか、悪いものなのか。誰しも心の中では知っているはずだ。そんな、GO WILDな気持ちを加速させてくれるのが本書だ。意識が高くなりすぎて食事から運動から全てを変えたくなってしまうが、まずはできることから、今日も1km走ることからコツコツと。

GO WILD 野生の体を取り戻せ! 科学が教えるトレイルラン、低炭水化物食、マインドフルネス

8. 痛くならない! 速く走れる! ランニング3軸理論|鈴木清和(ランニングフォーム理論解説書)

それそろ走ることの理論、フォームなどの書籍も挟んでおきたい。色々読んだ中でも一番理屈にあってしっくりきたのがこの3軸理論。大前提、人は体型に違いがあるので、ある特定のフォームを押し付けるのは間違っている。そして、大枠の分類をするために体のどこを軸に動かすかで適切なフォームを決める、というのが本書だ。文面と絵だけでは理解しづらい部分もあるが、読んでみるとすぐに実践したくなる。この走りながら身体の3軸を意識するという行為自体が、もっとも価値のあるプロセスだと気づくはずだ。私はこれで、一気にサブ3.5をたぐりよせた。

痛くならない! 速く走れる! ランニング3軸理論 (Ikeda sports library)

9. 走るひと(ランナー向けムック本)

次に紹介するのは雑誌。「走るひと」は不定期に刊行される既存のランニング系雑誌とは一線を内容だ。ランニングギアやフォーム改善などの良くあるコンテンツは一切ない。代わりにあるのは思わず真似したくなるようなランニングファッションに身を包み、ライフスタイルとして走ることを楽しんでいる、営んでいるまさに等身大の「走るひと」たちのリアル。編集長の上田氏曰く「走る必要がないのに走っている人と、その人の感情」をテーマとしており、メディアが作り出すランナーではなく、あくまでリアルな「走るひと」の世界に、一気に引き込まれることだろう。

走るひと2 (単行本)

10. 生き方|稲盛和夫(不変のビジネス書)

最後に選んだのは京セラ、KDDIの創業者である稲盛和夫氏のこちらも名著。当然「ランニング」や「走る」みたいな描写もなければ、実際稲盛さんは走る人ではない。ただ、「走ること、ランニング=生き方」なのだ。走ることこそ、たった1人の自分と徹底的に向き合うことであり、そうやってそぎ落とされた先に残るのは人生の本質だ。本書、「生き方」にはどんなものにも通づる生きる上での本質が綴られている。本書の内容を噛み締めながら、ランニングシューズの紐を締め直してはいかがだろうか。

生き方―人間として一番大切なこと

他にも解説ランナー向けランニング本

ランニングの効果って結局何?脳への影響や本当にダイエットに効くのか?科学的根拠からランニングの効果に迫る

Please Follow us!



関連記事