ランニングと瞑想・マインドフルネスの関係/やり方を優しく解説
淡々と走るという行為は、そもそも普段ランニングを楽しまない、馴染みがない人からしたらそれこそ奇妙なアクティビティなのかもしれない。
それこそ座禅、瞑想に対して抱くそれと同じような印象を人によっては持つかもしれないのだ。
それはポジティブだったり、ネガティブだったり、やや自分の感覚には無い奇妙なものを覗き込むようなものなのだろうか。ボールを追いかけるサッカー、一球に集中する野球、そういった何か対象物があり、チームワークを必要とする類のスポーツとは一線を画すのが孤高のスポーツであるランニングだ。いや、スポーツという括りに当てはめるものではないのかもしれない。己の肉体一つで、淡々と走り続ける本質には、自らの肉体と心との対話がある。ゆえに、マインドフルネス(今、ここに集中すること)や瞑想という概念と大変相性が良いのも事実であり、実際それを実感しているランナーも少なく無いだろう。
かくいう私も、そんなランニングの精神性への一面を見つめ、ポジティブに受け入れたり活用したりしているうちの一人だ。ランニングは身体も、心も、綺麗に洗浄してくれることを体感として知っている。ましてやインターネットやスマートフォンによって爆発的に増えた情報のシャワーを浴び続ける現代人にとって、それを求めるのは必然のように思える。脳の潜在意識に投げ込まれた無数の情報が、我々の脳も、心も、身体も、24時間スイッチを切ることを許さない。常にアイドリング状態で休まる暇がないのが実態だ。
ランニングはそれを断ち切る。
もちろんマインドフルネスという概念や瞑想という手段、ヨガだってそうだ。ただ、ランナーにはランニングがある。大好きなランニングシューズの紐を結び、お気に入りのウェアに袖を通し、心も身体も閉じこもった世界から解放させてやる。これを使わない手は無い。それがマインドフルネスランニングの入り口だ。
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マインドフルネスランニングとは?|瞑想ランニングのやり方
ランニングに見出した、マインドフルな世界との組み合わせ。それは一体何なのか、それはランニングの延長線にそもそも存在するものなのか、何か全く違う概念なのか。正直言ってしまえば、正確な定義なんてどうだっていいし、定義すること自体に意味を見出してはいない。ただ、新たな概念を取り入れることによって、よりランニングというものの奥深さ、温かさを知ってもらうキッカケになるのであれば、それはそれで喜ばしいことだ。
だから、何が正しいなんて言うつもりもない。ただ、普段の走るという行為に一捻り加えることによって、それが我々の心を、より良い状態へ導いてくれる手助けとなるのであれば、喜んでそれを実践し、広めようようではないか。私の実践しているマインドフルネスを意識したランニング方法をごく簡単に共有する。すべてを正確にやる必要もないし、正解なんて無い。ただ、少しでも「ポジティブな心の変化」が現れるのであれば、それがあなたにとっては正解だ。
スタート|瞑想ランニングのやり方
シューズもウェアもいつも通り、普段通りに走り始める。
マインドフルに走ることを決めた日は、音楽は聞かない。
信号や道順など、なるべく視覚や思考にとらわれないルートが望ましい。例えば延々続く川沿い、公園の周回コース。
好みはあるだろうが、私はさらに目から入ってくる情報が少ない夜の方がより深いマインドフルな状態を得やすいと考えている。
ペースは、遅いよりやや速い方が好み。自分がスピードに乗ってるなと実感できるレベル、ただし、苦しすぎない程度のペース。
呼吸のフェーズ:サマタランニンング|瞑想ランニングのやり方
意識は呼吸に全集中させる。吸って、吐いての繰り返し。鼻から吸って肺いっぱい広がった空気を口から吐く、その空気の流れに注目し続ける。
危なく無い程度に視野を狭めて見る、長めに瞬きをしたり、とにかく余計な情報をシャットアウトする。
胸は極力開いて、姿勢良く走る。手のひらをやや正面に向けるようなフォームで、全身で風を受け止める。
鼻と口のみで行なっている呼吸を、身体全身に広げていく。あくまでイメージで、身体全体で呼吸をする。
もし、走っている周りに自然の草木があるのであれば、彼らと一緒に呼吸をするイメージまで広げていく。鼻と口のみだった呼吸を、全身に広げ、さらに周辺の草木まで広げて大きく、大きく呼吸していく。
観察のフェーズ:ヴィパッサナーランニンング|瞑想ランニングのやり方
拡大した呼吸への集中を、自らの身体、全身へ移していく。
まずはつま先から足裏にかけて。ランニングシューズで踏みしめるその大地を一歩一歩しっかり感じる。つま先からかかとに移る荷重の変化を感じ取る。
次に大地を蹴り上げるスネやふくらはぎ、足の回転の動力となるふとももやハムストリングに意識を集中。
身体の中心となる腹筋で全身運動を受け止め、胸から肩にかけて、そして腕から手へ抜けていくように意識を移していく。
風を左右に切っていく手のひらや手の一本一本にまで意識を集中させていく。
そこから一気に首、顔、頭まで意識を戻して天高く意識を飛ばす。
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これらが一連のサイクル。
必要に応じて、このサイクルを繰り返していく。
適度に自分らしい方法で、より心と身体に気持ちよく集中できる状態を作っていくのが良いだろう。
ぜひ、ランニング×マインドフルネスで、心と身体をいつものランニング以上にリフレッシュして欲しい。
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