フルマラソンにおすすめなランニングスマートウォッチ
気がついたら趣味になったランニングやジョギング。日々継続していくと自然と走れる距離もペースも上がっていくことに喜びを感じますよね。5km走れるようになり、10kmを超え、1kmを6分切るペースで走れたり。そして延長線上に、ハーフマラソンやフルマラソンなど「大会参加」へのモチベーションも湧いてくると思います。
そして、いざ「マラソン大会」に参加しようと思った時、しっかりと参加の記録をデータとして残しておきたいですよね。今時の無料スマートフォンアプリも優秀ですが、様々な観点からやはり私は「ランニングウォッチ」を事前に購入しておくことを強くおすすめします。そんないくつかの理由と、初めてのマラソン大会に最適な最新GPSランニングウォッチをご紹介しますね。
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マラソン大会に専用時計が必要な3つの理由
まず説明したいのがこちら。確かに無料のスマートフォンアプリでもGPSを活用した記録と管理は十分かもしれませんが、ハーフマラソンや特に長丁場となるフルマラソンだと勝手が違います。
1. 長時間の計測を考慮するとウェアラブルウォッチ一択
そう、理由で最も大きいのが「バッテリー性能」です。スマートフォンもバッテッリー性能が日々進化していますが、当然デバイスによって差があったり、使えば使い込むほど”バッテリーの持ち”は短くなりますよね。しかもスマートフォンの仕事はマラソンやランニングのGPS計測だけじゃありません。いざ大会に出る前に誰かと連絡したり、直後に写真をSNSにアップしたり。そんな時に「スマホのバッテリー切れ」なんて起きたら笑えないですよね。
今時の専用のランニングウェアラブルウォッチであれば、フル充電でGPS計測モードで10時間〜24時間は計測できるのがスタンダードなレベルになってきました。例えばフルマラソンであればサブ4(4時間切り)、サブ5(5時間切り)、サブ6(6時間切り)など速くても4時間や5時間はかかります。まして初心者であれば途中のトラブルで歩いたりして8時間、9時間なんでこともあるかもしれませんね。そんな大切な記録をしっかり残しておくためには、やはりスマートフォンとアプリでは不十分なんです。
2. 長時間のランニングで邪魔にならない、操作が簡単
スマートフォンはタッチスクリーンで画面にロックをかけている人も多いと思います。例えば目標としているタイムがあり、その目標タイムに対して現状のペースや時間はいかほどか、これをいちいちスマートフォンで見るのは大変ですね。その点専用のランニングウォッチであれば計測の「スタート」「ストップ」はもちろん、ランニング中のペースやラップ、さらに心拍数の状況(どのぐらい身体的負荷がかかっているのか)の簡単に手元でモニタリングできます。
今時のGPSウォッチであればデバイスで計測した記録は簡単に専用のスマートフォンアプリに同期して記録をすぐにスマートフォンアプリで観られるので安心してください。
3. マラソン大会に向けた最良の練習パートナー
最新のウェアラブルウォッチであれば記録の計測や管理は前提として、どれぐらい今身体に負荷がかかっているかという「心拍数の計測」や、目標タイムに向けたトレーニングメニュー、リカバリー時間の提案など、何より大会に向けた最良のパートナーになってくれます。それらも最近では最上位モデルだけでなく、一番安価な量産品モデルにも搭載される機能となってきているのが嬉しいですね。晴れ舞台に向けた日々の練習パートナーへの投資として、決して高くないのが最近のランニングウォッチ事情です。
おすすめのウォッチメーカー
それでは、実際にランニングウォッチを選ぼうとなっても複数のメーカーやさらにたくさんのモデルが混在しており、詳しくない人からするとかなり難しい選択になってしまっています。そこで、ここでは次の視点から初めてのマラソン大会出場や初心者ランナーに特におすすめしたいメーカーを主要7〜8社から2社に絞ってみたいと思います。
初めて選ぶウォッチメーカーの基準
- 既に多くのランニング・ジョギング初心者に受け入れられている
- フルマラソンを長時間走っても十分に持つバッテリー性能
- 走った記録を簡単にスマートフォンアプリで管理できる
以上3つの視点で、2つのランニングウォッチメーカーをチョイスしました。
1. ガーミン(Garmin)
Garminはアメリカ発のメーカーですが日本でもランニングウォッチのシェアNo.1です。
【注目1】垂直統合生産モデルにより高い機能性に対するコストパフォーマンス
ガーミンのウェアラブル端末の多くは完全防水仕様で、かつ他の競合製品に比べてバッテリー寿命が長いのが特徴です。
これは、生産は全て台湾の自社工場で行なっており、倉庫やコールセンターも自社で所有しているからなんです。いわゆる垂直統合生産モデルにより他のランニングウォッチよりも高いスペックを実現しています。
【注目2】スポーツの「トラッカーウォッチ」として独自のポジションを確立
今回は便宜上ランナー向けのウォッチに関してご紹介しますが、それ以外にも「スイミング」「自転車(サイクリング)」「ゴルフ」といった各種数字や記録の計測(トラッキング)が競技レベルの向上において重要なスポーツに特化した製品、シリーズを展開しています。
ガーミンはそれぞれのスポーツの分野で培ったノウハウ、技術を他のスポーツにも転用しながら相乗効果で製品のクオリティを高めているんですね。GPSを強みにした創業背景と、業界での圧倒的なシェア、これらがガーミンの魅力を物語っていますね。
2. ポラール(Polar)
日本ではQちゃんことレジェンドランナーの高橋直子さんがアンバサダーを務めることでも有名なメーカーです。
【注目1】フィンランド創業の心拍計測機器が起源
フィンランド創業のPolarは元々心拍計測機器を提供していた会社です。その後ランニング等のスポーツアクティビティデバイスの開発に着手、現在では世界中の多くのランナー・ジョガーから愛されるランニングウォッチメーカーになりました。トップアスリートから健康に気を遣う人まで世界80か国以上で愛用されているブランドです。
【注目2】特徴は心拍数の計測精度、正確な運動負荷の把握が強み
そんな生い立ちから、Polarの強みはなんと言っても「心拍数」の計測精度です。例えば初心者ランナーであれば心拍数の計測は必要なの?と思ってしましますが、ランニングにおける「負荷」は運動強度によって人それぞれ。その人の今の運動レベルに合わせた適切な強度でランニングをしないと、思わぬ故障や怪我の原因となります。ゆえに、初心者ランナーでも選ぶならしっかりと心拍数=ランニングの負荷がリアルタイムで計測できるモデルを選びたいですね。
ウォッチメーカー徹底比較表
どんなメーカーと比較して、どんな視点でこの2社になったのか。あらためてこちらで簡単に紹介しておきますね。それぞれのメーカーやモデルはそれぞれ素晴らしいのですが、あえて「初心者」「初めてのマラソン大会」など今回の条件に絞ると「ガーミン」「ポラール」が最良だと思っています。
初心者おすすめ度 | ランニング特化 | バッテリー性能 | コストパーフォマンス | |
Garmin / ガーミン | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
Polar / ポラール | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
SUUNTO / スント | ○ | ◎ | ◎ | ○ |
Apple / アップル | ◎ | ○ | △ | ○ |
Fitbit / フィットビット | ◎ | ○ | ◎ | ◎ |
COROS / カロス | △ | ◎ | ◎ | ○ |
HUAWEI / ハーウェイ | ○ | ◎ | ◎ | ○ |
- 初心者おすすめ度
- ランニング特化
- バッテリー性能
- コストパフォーマンス
この4軸から全てに「◎」をつけられるのが「ガーミン」と「ポラール」だと思います。
マラソン大会におすすめのモデル厳選3つ
それでは、この「ガーミン」と「ポラール」の数あるモデルのなかで最もおすすめしたい厳選3つを紹介します。
【ガーミン】おすすめモデル2つ「ForeAthlete 55」「Forerunner 265」
ガーミン社のモデルの中でもランニング・ジョギングに特化したモデルは「ForeAthlete」「Forerunner」というシリーズです。以下に現時点でのモデルを全て列挙しますね。
「Forerunner/ForeAthlete」の新製品全モデル(2023年11月13日現在)
モデル名 | 価格 | 発売日 |
ForeAthlete 55 | ¥32,800 | 2021/6/17 |
Forerunner 255 | ¥47,800 | 2022/6/16 |
Forerunner 255s | ¥49,800 | 2022/6/16 |
Forerunner 255 Music | ¥52,800 | 2022/6/16 |
Forerunner 265 | ¥62,800 | 2023/3/2 |
Forerunner 265s | ¥62,800 | 2023/3/2 |
Forerunner 955 | ¥84,800 | 2022/6/16 |
1. ForeAthlete 55 / ガーミン(Garmin)
ガーミンのランナー向けモデル「ForeAthlete(2022年6月の新モデルからForerunnerに名称変更)」の中でも最も低価格なモデルでありながら9割のランナーのニーズは十分にカバーできると確信しているのが2021年6月にリリースされたForeAthlete 55(¥32,800)です。重要は37gと最軽量、さらにGPS計測モードでも20時間駆動するので初めてもフルマラソンでもしっかりカバー。2023年現在もランニング用ガーミンで売れ筋No.1。何より、日本でも圧倒的シェアを誇り”あの先輩ランナーも使う”「とりあえずガーミン」という信頼感と安心感はゆらぎませんね。ランニング・ジョギング初心者であれば、とにかく「ForeAthlete 55」を買っておけば間違いないです。
詳細なレビュー記事はこちらを参照してくだい。
【2023】ガーミン55の使い方など完全レビュー|ForeAthlete(フォアアスリート)
「ForeAthlete(フォアアスリート)55」のスペック一覧
- 重量:37g
- サイズ:42 x 42 x 11.6 mm
- ディスプレイサイズ:直径1.04インチ(26.3 mm)
- 解像度:240×240ピクセル
- 稼働時間:スマートウォッチモード:約14日間、GPS モード:約20時間
- 防水機能:5ATM(50m防水)
- 接続:Bluetooth、ANT+、USB
- 内蔵メモリ:32MB
- 衛星測位:GPS/GLONASS/みちびき(補完信号)
- センサー:光学式心拍センサー他
- 価格:¥32,800
あわせておすすめしたい2023最新モデル「Forerunner 2565」
初心者ランナー、初めてのマラソン大会用のGarminのランニングウォッチで推しは「ForeAthlete 55」一択感ありますが、2023年の最新モデル「Forerunner 265」ではディスプレイが液晶からAMOLEDになるなど大幅なアップデートがありましたのでおすすめです。
おすすめポイントはいくつもありますが、「55」と比較しながら主要なポイントを列挙すると
- ディスプレイが有機ELに進化し視認性が格段にUP。タッチディスプレイにも対応し、普段使い含めた「ウォッチ」としての総合力の進化
- Suica/Garmin Payに対応、ランニング中のお買い物や電車移動もらくらく
- さらに進化したバッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間と価格の比較
稼働時間(スマートモード) | GPSモード | 価格(税込) | |
Forerunner255 | 最大14日間 | 最大30時間 | ¥ 49,800 |
Forerunner265 | 最大13日間 | 最大20時間 | ¥ 62,800 |
ForeAthlete55 | 最大14日間 | 最大20時間 | ¥ 32,800 |
「255」の後継モデルである「265」は高精度ディスプレイを搭載しているがゆえに、バッテリー性能では「255」より若干劣るものの、トータルな戦闘力は高いモデルです。コスパで考えるなら「55」、最新モデルの最新機能で選ぶなら「265」といったところでしょうか。「265」の詳細な実機レビューはこちらからどうぞ。
Forerunner 265
「55」と「265」を最終的におすすめしている詳細解説記事はこちらです。
【2023】ガーミン新作のランニングモデルは2択!おすすめスマートウォッチ
【ポラール】おすすめモデル1つ「Pacer」(Polar)
出展:https://www.amazon.co.jp/
2022年5月にリリースされた最新モデルかつ、初心者含め多くのランナーをカバーするコストパフォーマンスモデル。GPSウォッチの購入に悩んでいる初心者ランナーに向けた、使いやすさと機能の分かりやすさを重視したランニングウォッチ。さらに上位機種の「Pacer Pro」と基本機能は同じでバッテリーもGPS+心拍計測で連続35時間使用可能。ライフスタイル含め大抵のシーンをカバーして価格は¥34,800とお手頃なのも嬉しいですね。
バッテリー駆動時間はフルマラソンでも安心。かつ光学心拍計測機能で手首から簡単にかつ正確なランニング中の心拍数(負荷)が計測できます。
先ほど紹介したGARMINのForeAthlete 55と比較した解説記事はこちらです。
【2023】ガーミンとポラールのランニングウォッチを徹底比較
Pacerスペック一覧
- 価格: ¥34,800(税込)
- 重さ: 40g
- カラー: ナイトブラック/ ディープグリーン/ ライラックパープル/ ミルキーホワイト
- バッテリー(トレーニングモード):35時間
- バッテリー(時計モード):144時間
- 価格:¥34,980
メーカー別おすすめのランニングウォッチ
他のメーカーも実際気になる、という人はこちらの記事も参照してみてください。ランニングウォッチのメーカー別に本レビュー記事よりも詳しく解説、それぞれのメーカーの最新のおすすめモデルとともに紹介しています。